遠くから(恢智)

遠くから、見ていられるだけでいいなんて。




…そんなに出来た人間じゃないもの。

私の好きな人には、彼女がいて


それはごく当たり前の、よくあることだと、言い聞かせていた。


「…恢斗」


声は届く。この手だって、簡単に届くのに。
裏切るように残酷に、この想いだけが届かないのね。








彼がいないと何も出来ないあのこ。


妬ましいなんて思わない。


だって、しょがないじゃない。


私が、想いに気付くのが遅かったのだから。







「…ねぇ、恢斗」
「…智夏？」






背中ごしに、彼の服を掴み


まるで冗談のように、簡単に







「…私は、好きなのに」








どうしようもない感情で、おかしくなりそう。











「智な…っ」
「なんてね、冗談」







ちゃんと、笑えてるかな。





「忘れちゃっても…いいから。こんな戯言」




困らせたくないのだけど



彼には、笑っていてほしいのだけど




…だけど、好きだ。




「ごめん。」



















ガラスのように脆い、私達の距離。


関係。


かなわない、この恋も。




わかってたのにね。


































「……うん」





























どうかこれが、私達にとって







最善の道でありますように。































さよなら。本当に愛した人。
(どうか、このさよならが、最後になりませんようにとだけ…)




















あさぎがアップしていたので、便乗←
私も恢智好きだ！！
ドロドロ恋愛はかいてて楽しい(歪んでる)

お題とかで連載しそうで怖い…(ぁ)