生きること。(限良)

これが最後だなんて。




これで、終わりだなんて。

『満足だなんて、言わせない』







そうだ、満足なんて言わせない。




















「志々尾…！！」




体の傷が痛々しい…
傷は、一向に塞がらない。



この声すら、届いているのか
わからないほど。




「…何だ、その顔」



志々尾が、わずかに口を開いた。

嗚呼、俺
泣いてたんだ。



「お前が…っ、弱っちぃこと言うからだろ！」




涙とかでグシャグシャの顔を、手の甲で拭う。

止まらない。




怖い。






『このままじゃ、志々尾は…』





「まだ……やりたいことだって、あんだろ！？」






精一杯、叫ぶ。

頼むから、頼むから…










「…姉ちゃんに、謝りたかったけど…」










そんな言葉、聴きたくない。






















「…いい、満足だ」




























嫌な予感。

もう、わかっていた。





烏森は、コイツを連れて行ってしまう。






「…っ」












志々尾の手を掴む。



思いっきり。



離れてしまわないようにと、願う。







「…志々尾…っ！！」










人が死ぬときって




こんなにあっけないものなんだ。


























































「…なぁ、志々尾。満足だなんて、言わせねぇぞ」

































そのとき





烏森は、ほんの少し

俺たちに微笑んだ。












end
(君が逝くには、早すぎる。)












うへ、限が生きてる設定。原作の展開、漫画としてはそれでよかったと思っています。でも…ね、あれはないよ。何回見ても切なくなる…。

限に、満足だなんていわせない。生きてほしい。ただそれだけ。