Ｃall(ハルアベ…？)

これで終われるんだと、清々したのを覚えている。

高校に入ると同時に買い換えたケータイ。

あいつの番号なんて、もうあるわけもない。


古いケータイの中、もう二度と掛けられることのない番号。名前。



机の上に、今だ無造作に置かれている。



これで、終われる。

離れられる。


清々した。



はずなのに。






「……」









『タカヤっ！！』







惨めなほど


馬鹿らしくて。




小さく舌打ち。










あいつは知っていただろうか。



いや、知っていたら、あんな風に別れたりはしなかった。

もうすこし、今の現状は変わっていたかもしれない。

でも、変わっていなかったかもしれない。













榛名元希







知っていたか？




お前のせいで、何度俺が泣いたか。


お前のために、何度俺が尽くしていたか。


俺が、どれだけ……






「…アホらし」







知らなかっただろうな。





万が一、会ったりしないように

お前の行きそうな場所や道を避けていたこと。

それが現在進行形なこと。









古いケータイの着信履歴。

お前の名前が最後に残っていた。

内容なんて、覚えていないけど。

そんなもの、どうでもいい。







時間がたって

止まらなくて。







過去のこととなっていく。



















「………っち」





















見ないようにしていたお前の名前が

今もなお、こうして形に残っていることが





今の俺にとって











幸せなのだろうか


不幸なのだろうか。




























未着信テレフォン。
(かからねーよ。お前からの着信なんて。)



























すみませ…っ
ハルアベ、好きです←
えへ、初カミングアウト(笑)

なんか、こういうのがかきたかってん…！笑って許してください。

てか、榛名全然出てないよ。(ぁ)