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結界師にはまりまくり☆
少年ジャンプ系、ポップンミュージック、バッテリーなどなど大好きです!
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いっそ、気付かなければよかったのに。
諦められるように、諦めきれるように
だからこそ、告げた。
この想いは、報われることなんてないのだから。
「あの、阿部くん…?」
「あ、わり…ぼーっとしてた」
日番の仕事がまったく手についていない。
日誌を机の上に広げ、シャーペンを片手に
窓の外ばかり、気にしている。
「…外、どうかした?」
「や、別に」
諦め、切れるはずなのだ。
彼女がはっきり『嫌い』だといってくれれば。
…馬鹿みたい、か。
「…星崎、俺、ちょっと…」
「え?あ、阿部くん!」
友達を待っているとかで一緒に残っていた星崎美鶴をのこして
俺は教室を出た。
一番大切なことを、忘れていた。
諦めきれない理由のひとつであろう
その相手を。
「…田島」
憎い、とか
そんなこと思っていない。
最初から、彼女にはこいつしか見えていなかったのだから。
「阿部?なんだよ、お前日番の仕事もう終ったのか?」
「…いや、それより先に、聞いとかねーといけないこと、思い出してな」
きっと
もう、終わりだ。
「お前、柚菜のこと、好きなのか?」
であったころから、もう、見えていた。
馬鹿な奴ら。
「は?いきなりだなぁ」
「いいから、真面目に答えろ」
「阿部?…」
「……これで、最後だから」
「………」
最後。
「…俺は…」
愛しい君は、こんなに近くにいるのに。
(手が届かなくなるまで、あと少し。)