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プロフィール
HN:
海奈
年齢:
32
性別:
女性
誕生日:
1992/08/26
職業:
学生
趣味:
日々妄想(笑)
自己紹介:
一言で言ってしまえば腐女子です。
結界師にはまりまくり☆
少年ジャンプ系、ポップンミュージック、バッテリーなどなど大好きです!
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志々尾が引いた、境界線。



それをさかいにわけられる、俺たちの陣地。






「…ちょっと、俺せまくない?」
「気のせいだ」




屋上での昼寝。
それはすでに俺の中での日課だ。



気づけばそこに、志々尾が加わっていて

気づけばあたりまえみたいに隣で寝てる。




「……せめてあと数センチ」
「細かい」




ひかれている境界線。

俺達をわけるための線。




床に刻まれた、大きな溝。






おい、志々尾


これじゃ、会って間もないころとなにも変わらないじゃないか。








「だーっ、もう!!狭いっ!こんなんじゃ寝れん!!」
「…うるさい」
「だいたい、お前…」
「良守」





文句の一つでも吐き捨ててやろうと意気込んだのに
名前を呼ばれただけで、その勢いはおさまってしまった。




「な、んだよ」
「……」




上体だけ起き上がらせて、志々尾は俺を視界に映した


…一瞬、息がつまりそうなくらいに
胸が高鳴る。





「…うるさいから、こっち」
「…は?」
「こっちに来いって言ってんだ」




ちょいちょいっと手招きする仕草が何とも可愛い。




目の前の溝を、踏み越える。






嗚呼…なんてことないじゃないか。









「…だったら、最初から境界線なんてつくらなきゃいいだろ」
「…寝込み襲われそうだったから」
「な!?そんなことしねーよっ!!お前、俺をなんだと…」
「墨村良守」
「…っそうじゃなくて!………あー、もういいよ。寝る」


隣に腰を下ろし、空を見上げ、寝転ぶ。





テイエンラン。



青い空だ。






「…せま」
「くないからな」
「これじゃさっきと変わんないんじゃ…」
「志々尾、うるさい」
「お前に言われたくない」





志々尾の腕の中で
静かに目を閉じる





さっきの言い合いが嘘のように
あたりには音が消えたような静寂がひろがった。





ここには1今、俺達しかいない。










「…おやすみ、志々尾」
「……」









互いの呼吸、心音、温もり…








全てを感じながら













眠りについた。














end
(ホントは意味をもたない境界線。)













→このあと、屋上に良守を呼びに来た神田がこの光景を目にし騒然します(笑)







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